こんにちは、旭川の歯医者、松本歯科クリニック 院長の松本です。
先日、歯並びが悪くなる原因の例をお伝えしました。この原因となっている悪い癖をやめさせることに加えて、筋機能トレーニングをすることで効果的に症状を改善できる場合がありますので今回はそのことについて記載していきます。
①口の周りの筋肉トレーニング
口の周りの筋肉の発達が十分でないと、ポカンと口が開いたり、「への字口」になり、歯並びも悪くなります。このような時は口にクリップなどを30分以上くわえ続ける、風船を3分間何度も膨らます、などが有効です。
②舌のトレーニング
また舌の位置が悪い(下にさがって舌に歯の圧痕が付いている)と、上の顎が狭くなり歯並びが悪くなり、口で呼吸するようになりますので、噛んでも硬くならないガムを使って、上の顎に押し付ける訓練が効果的です。また物を食べるときにいつも舌が口から出るのは、悪い飲み込み方をしていますので、ガムを使ったトレーニングで正しい飲み込み方を習得させましょう。
③噛む機能のトレーニング
舌の前歯のギザギザが3年たってもなくならない、歯と歯の間に隙間がありよく物が噛めないときは、歯に噛む力がうまく伝わっていないことがありますので、固めのチューブを両方の小臼歯や乳臼歯でかむことを1日3分繰り返すとよいでしょう。
よく噛むことの効果は?
よく噛むことで、どのような効果があるでしょうか
1,唾液の分泌が多くなることで、殺菌効果や食物の消化が良くなります。
2,口の周りの筋肉が発達して、しまりのある顔になります。
3,脳に刺激を与え、記憶力や集中力、リラックス効果を高め、肥満を予防します。
4,顎の骨が成長して歯並びが良くなります。
では、よく噛むとは、具体的にどうすればよいのでしょうか?
1,虫歯を治す、また虫歯になりにくい生活習慣を身につけましょう。
2,満腹中枢を刺激するため、食事はゆっくりと時間をかけましょう。また、適度な空腹を感じて食事をしましょう。朝ごはんはとても大事なのできちんととりましょう。
3,こどもの情緒を安定させるため、家族がそろって同じものを楽しく食べる食事環境を作りましょう。
4,食事中の姿勢(足をぶらぶらさせない、猫背にしない)に注意し、食物を水で流し込む「流し食べ」をやめましょう。
5,硬いものだけを食べるのではなく、噛む回数を増やすように調理法を工夫して、大きく切り、歯ごたえを残し、食材の組み合わせに気をつけましょう。
以上をときどき思い出しながら、食生活に活かしていただければと思います。
松本歯科クリニック
院長 松本 弘幸