こんにちは!旭川市の歯医者、歯科医院開業25年の松本歯科クリニック院長、松本弘幸です。
今回は、「破折歯」についてお話をしていきます。
目次
- 破折歯とは?
- 破折歯の原因
- 破折歯の症状
- 破折歯の治療法
- 破折歯の予防法
- 治療の流れと注意点
- まとめ
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破折歯とは?
破折歯とは、歯が割れたり、欠けたりする状態のことを指します。この状態は、外部からの力や衝撃、あるいは歯の内部の問題によって引き起こされます。破折歯は、痛みや不快感を伴うことがあり、治療を受ける必要があります。破折の程度によっては、歯の修復が可能な場合もあれば、抜歯が必要となることもあります。破折歯の治療は、歯科医による診断と治療計画に基づいて行われます。
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破折歯の原因
破折歯の原因は様々です。一般的な原因としては、以下のようなものがあります:
- 外傷:スポーツや事故などで歯に強い衝撃を受けた場合、歯が割れたり欠けたりすることがあります。
- 虫歯:虫歯が進行すると、歯の構造が弱くなり、破折しやすくなります。
- 咬合力の不均衡:歯並びや噛み合わせの問題がある場合、一部の歯に過度な負担がかかり、破折の原因となります。
- 突発的な力:硬い食べ物や異物を噛んだり、歯ぎしりや食いしばりによって歯に過度な力が加わることがあります。
- 加齢:加齢による歯の摩耗や骨の劣化も、破折のリスクを高めます。
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破折歯の症状
破折歯の症状は、破折の程度や部位によって異なります。一般的な症状としては、以下のようなものがあります:
- 痛み:破折した歯は神経が露出しているため、鋭い痛みや鈍い痛みを感じることがあります。特に冷たいものや熱いものを摂取した際に痛みが増すことが多いです。
- 感覚の異常:破折した歯は噛むときに違和感や異常な感覚を感じることがあります。
- 歯の見た目の変化:歯が欠けたり割れたりすると、見た目にも明らかな変化が現れます。
- 歯茎の腫れ:破折した歯の周囲の歯茎が腫れることがあります。これは感染症が進行しているサインであることもあります。
- 歯の動揺:重度の破折では、歯が動揺しやすくなることがあります。
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破折歯の治療法
破折歯の治療法は、破折の程度や部位によって異なります。以下に一般的な治療法を紹介します:
- コンポジットレジン修復:軽度の破折の場合、歯にフィラーを詰めて修復する方法があります。この方法は迅速かつ手軽に行うことができます。
- クラウン:破折が広範囲にわたる場合、クラウンをかぶせることで歯を保護し、見た目を改善することができます。
- 根管治療:破折が歯の神経にまで達している場合、根管治療が必要になることがあります。根管治療では、感染した神経を取り除き、歯の内部を清掃して充填することで、歯を保存します。
- 抜歯:重度の破折で歯を保存できない場合、抜歯が必要になることがあります。その後、インプラントやブリッジ、入れ歯などの方法で欠損部分を補う治療が行われます。
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破折歯の予防法
破折歯を予防するためには、以下のような方法があります:
- 口腔ケア:日常的な歯磨きやフロスを使用した口腔ケアを徹底することで、虫歯や歯周病のリスクを減らし、歯を健康に保つことができます。
- 定期検診:歯科医の定期検診を受けることで、早期に問題を発見し、適切な対策を講じることができます。
- 歯ぎしりの予防:歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、ナイトガードを使用することで歯にかかる過度な力を軽減することができます。
- バランスの取れた食事:栄養バランスの取れた食事を摂ることで、歯や骨の健康を保つことができます。特にカルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に摂取することが重要です。
- スポーツマウスガード:コンタクトスポーツを行う際には、マウスガードを使用することで歯を保護することができます。
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治療の流れと注意点
破折歯の治療を行う際には、まず歯科医による診断とカウンセリングが重要です。患者様の口腔内の状態や破折の程度を確認し、最適な治療法を選択します。コンポジットレジン修復やクラウンの装着、根管治療、抜歯などの治療法が選ばれることがあります。治療中は歯科医の指示に従い、適切な口腔ケアを行うことが大切です。
また、治療後も定期的なメンテナンスが必要です。歯科医の指導に従い、定期的な検診を受けることで、治療部位の状態を確認し、必要な対策を講じることができます。破折歯の治療後も、適切な予防策を講じることで再発を防ぐことが重要です。
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まとめ
破折歯は、外部からの衝撃や内部の問題によって引き起こされる歯の損傷です。破折歯は痛みや不快感を伴うことがあり、早期の治療が必要です。破折の原因は外傷、虫歯、咬合力の不均衡、突発的な力、加齢など様々です。破折歯の治療法としては、コンポジットレジン修復、クラウン、根管治療、抜歯などがあります。破折歯の予防には、口腔ケア、定期検診、歯ぎしりの予防、バランスの取れた食事、スポーツマウスガードの使用が有効です。
治療を受ける際には、歯科医の診断とカウンセリングを受け、最適な治療法を選択することが重要です。治療中および治療後も適切な口腔ケアを行い、定期的なメンテナンスを行うことで、破折歯の再発を防ぐことができます。破折歯の治療を通じて、口腔内の健康を維持し、快適な生活を送ることが目指されます。
松本歯科クリニック
院長 松本弘幸
日本口腔インプラント学会(JSOI)専門医
近未来オステオインプラント学会(IPOI)専門医
専門医日本訪問歯科協会認定医