旭川の歯医者、松本歯科クリニック 院長の松本です。
今回は、むし歯と歯周病の注意点の違いに関してお伝えしていきます。
「歯垢(プラーク)」という言葉は耳にしたことがあると思います。
歯垢とは歯に付着した細菌が繁殖したかたまりのことをいいます。
その歯垢は、むし歯と歯周病の原因となりますが、問題となる菌の種類と発生場所が異なります。
ひとそれぞれ、むし歯リスクが高い人、歯周病リスクが高い人では気を付ける点が違うので注意して頂ければと思います。
まずはむし歯について
むし歯の原因菌はミュータンス菌とラクトバチルス菌です。
むし歯リスクが高い人は、歯と歯の間、歯のかみ合わせの溝の磨き残しに菌がたまり繁殖していきます。また、アメをなめることや間食の取り方に気を付ける必要があります。むし歯はアメをなめていたり、間食している時間に進みますので、なるべくその回数を減らすことが重要です。また特に夜寝ている間は唾液が減って酸性度を中和する唾液の機能が働きづらくなってしまいます。
寝る前に食事/間食を取り、歯を磨かないで寝てしまうと、寝ている菌が繁殖してしまうので必ず歯を磨いてから寝るようにしましょう。
次に歯周病について
歯周病の原因菌はPg菌(ジンジバリス菌)、Td菌(トレポネーマ)、Tf菌という3種の菌のことをいい、これらをレッドコンプレックスと称し、重度の歯周病に最も関係しているといわれています。
それらの菌のほかにも、噛み合わせの強すぎる力、糖尿病による免疫力の低下、たばこ(毛細血管の収縮や歯肉の角化)や口呼吸(口腔乾燥)などが歯周病の発症や悪化に関係しています。
歯周病リスクが高いかどうかは、歯科医院で行う歯周検査で歯の動揺度、ポケットの深さ、出血の有無を測ることである程度判断できます。
歯周病治療の基本は、歯石や歯垢を除去して歯の表面をきれいにし、その状態が長く続くようご自分の歯磨きを適切に行っていただき、歯科医院での経過観察やクリーニングを定期的に行うことです。
歯が痛いや、歯茎がしみるということがあれば、お気軽に当院までご連絡を頂ければと思います。
旭川の歯科
松本歯科クリニック 院長 松本 弘幸