
「歯が割れているので抜くしかありません」と言われて、途方に暮れていませんか?歯根破折は歯を失うリスクが高い状態ですが、条件によっては歯を残せる可能性があります。まずは治療の選択肢と、それぞれにかかる費用・保証の考え方を正しく理解することが大切です。
この記事では、歯根破折の治療法の種類・治療費の目安・保証期間の考え方について、インプラント専修医・松本歯科クリニック院長の松本弘幸が専門的な視点からわかりやすく解説します。「すぐ抜くのが当然」と思い込む前に、ぜひ最後まで読んでみてください。
「抜くしかない」と言われた歯根破折——その不安、当然です

歯根破折(しこんはせつ)とは、歯の根の部分にヒビや割れが生じた状態を指します。虫歯や外傷、神経を抜いた歯の劣化などが原因で起こり、多くの場合は自覚症状が少なく、気づいたときには割れが進行していることも少なくありません。
「急に歯がぐらついた」「噛むと痛みがある」「歯茎が腫れてきた」——こうした症状をきっかけにレントゲンや精密検査を受けて、はじめて歯根破折と診断されるケースが多く見られます。
診断後に「抜歯しか方法がありません」と告げられると、多くの方が大きな不安を感じます。「この歯はもう使えないの?」「抜いた後はどうなるの?」「インプラントしかないの?費用はどのくらい?」という疑問が次々と浮かぶのは自然なことです。
しかし、歯根破折のすべてのケースが即抜歯になるわけではありません。破折の状態・場所・深さ・歯の種類などによっては、歯を残す治療(破折歯接着再植)が選択肢になり得ます。まずは治療の全体像を正しく理解することが、後悔しない選択につながります。
歯根破折の治療法——抜歯だけではない選択肢を知る
歯根破折が重度で歯を残せないと判断された場合、抜歯後の補綴(ほてつ)治療が必要になります。選択肢はインプラント・ブリッジ・入れ歯の3つです。中でもインプラントは顎の骨に人工歯根を埋める方法で、自分の歯に近い感覚で噛めることが大きなメリットです。治療費は自由診療となり、クリニックによって保証期間が設定されていることがあります。
破折した歯をいったん抜いて、口の外でヒビや割れを接着剤(スーパーボンドなど)で修復したうえで、もとの場所に戻して固定する術式です。歯を残すことを最優先に考えた治療法で、条件が整えば有力な選択肢になります。周囲組織の炎症が少ない場合は、抜歯をせず口腔内で直接接着する方法が優先されることもあります。いずれもすべての歯根破折に適応できるわけではなく、歯の状態・形・骨の状態などを精密に評価する必要があります。
根の先端部分にだけ病変がある場合に選択されることがある一般的な歯科術式です。歯自体は残したまま、歯茎の外から感染した根尖(こんせん)部分を外科的に切除します。破折歯接着再植とは異なる術式で、適応できるケースの条件が異なります。担当医との丁寧な相談が必要です。
歯根破折の中でも「対応が難しいケース」がある
破折歯接着再植は、すべての歯根破折に行えるわけではありません。担当医が慎重に判断を行うケースには、以下のようなものがあります。
⚠ 再植が難しいと判断されることがあるケース
- 歯の割れ方が複雑で、接着修復が不可能な場合
- 破折による炎症組織・骨吸収が予想以上に進行していた場合
- レントゲンから読み取ることができない病変が存在していた場合
- ブリッジの土台となっている歯(適応外とされています)
上記に該当する場合でも、精密検査(CT撮影など)を行ったうえで個別に評価するケースがあります。まずはご相談ください。
よくある誤解——「歯根破折=即抜歯」ではない
「歯根破折は抜くしかない」という認識は、一般的に広まっていますが、すべてのケースに当てはまるわけではありません。破折の位置・深さ・歯の形態・周囲の骨量などの条件が整えば、歯を残せる可能性があります。別のクリニックで「抜くしかない」と言われた方でも、精密検査の結果として選択肢が変わることがあります。まず専門医に相談することが大切です。
歯根破折の治療費の目安——保険と自由診療の違い

保険診療と自由診療——どちらが適用されるか
歯根破折の治療費は、治療法によって保険診療と自由診療に分かれます。保険診療が適用される場合は3割負担となりますが、使用できる材料・術式に制限があります。破折歯接着再植は自由診療(全額自己負担)となります。
| 治療の種類 | 保険/自由診療 | 特徴 |
|---|---|---|
| 抜歯 | 保険診療(3割負担) | 破折の状態によっては保険適用で抜歯処置が可能 |
| 入れ歯(義歯) | 保険診療あり | 保険材料の使用範囲内で作製。素材限定あり |
| ブリッジ | 保険診療あり(一部自由診療) | 素材・部位によって保険適用範囲が異なる |
| 破折歯接着再植 | 自由診療(全額負担) | 当院では132,000円(税込)。上部構造は別途費用 |
| インプラント | 自由診療(全額負担) | 骨に人工歯根を埋め込む。長期的な機能回復が期待できる |
※ 破折歯接着再植を行った歯は保険診療の対象外となるため、関連するクラウン等のかぶせ物についても、その歯すべてが保険適用外となります。
治療費はなぜクリニックによって異なるのか
自由診療の治療費がクリニックによって異なる理由はいくつかあります。使用する材料・機器(CTスキャンなど)・術者の技術・保証制度の有無・診療体制——これらすべてが費用に反映されます。安さだけで選ぶと、再治療が必要になるケースもあるため、費用と保証・技術のバランスを見て判断することが重要です。
保証の考え方——一般的な自費診療と破折歯接着再植の違い
歯科治療の「保証」とはどういう意味か
歯科治療における「保証」とは、治療後に一定期間内で再治療が必要になった場合の対応方針をあらかじめ定めた制度のことです。すべての不具合に対して保証が適用されるわけではなく、患者さん側の管理状況(定期検診の受診・適切なケア)が保証継続の条件になることが多いです。また、保証の「内容」は治療の種類によって大きく異なります。
インプラント等の一般的な自費診療の保証
当院では、インプラントをはじめとする自費診療全般について最長10年間の保証制度を設けています。長期にわたる安心につながる一方、定期検診の継続など適用条件がありますので、詳しくは診察時にご確認ください。
破折歯接着再植における保証の考え方——「10年保証」とは異なります
破折歯接着再植は、歯を残せる可能性がある一方で、長期的な予後は個人差が大きい治療法です。そのため、当院ではこの治療について、他の自費診療とは異なる独自の考え方を採用しています。
📋 破折歯接着再植の保証の具体的な内容
- 再植した歯が機能する目標は「5年」としています
- 5年以内に抜歯に至った場合は、インプラント等の自費治療費用への代金充当を行います
- ただし、返金や保険治療への充当はいたしかねます
- 良好な経過を保つため、6か月ごとの定期メンテナンスを受けていただく必要があります(転居等やむを得ない事情がある場合は事前にご連絡ください)
つまり、この治療における「5年」は、一般的な自費診療でイメージされる「〇年間無料で直します」という保証とは異なり、「5年間機能することを目標とし、それより早く抜歯になった場合は次の治療(インプラント等)の費用の一部として充当する」という考え方です。しっかりとしたメンテナンス体制のもとで治療を受け、患者さん自身も適切なケアを続けることで、長期にわたって良好な状態を維持できるケースも多く報告されています(個人差があります)。
旭川市大町・松本歯科クリニックの破折歯治療へのこだわり

- ★院内CT完備で精密な術前評価が可能:破折の位置・深さ・根の形態・骨量をCT画像で確認し、再植の適応を適切に判断します。
- ★インプラント専修医(日本口腔インプラント学会)が一貫して担当:再植が困難な場合もインプラントへのスムーズな移行ができる体制です。
- ★治療内容に応じた明確な保証制度:インプラント等の自費診療は最長10年保証、破折歯接着再植は機能目標5年・抜歯時のインプラント代金充当という独自の仕組みを設けています。
- ★丁寧なカウンセリングで納得のいく選択を:CT・口腔内カメラ・デジタルX線を使い、現状と治療の流れを視覚的にご説明します。
- ★北海道旭川市大町でファミリーから信頼される地域密着の歯科医院:春光イオン近く・駐車場6台完備でご来院しやすい環境です。
👨⚕️ 院長コメント|松本 弘幸(まつもと ひろゆき)
「他院で抜くしかないと言われた」というご相談を、当院でもお受けすることがあります。すべての歯根破折に対して再植ができるとは言えません。しかし、CT検査などで精密に評価してみると、選択肢が広がるケースがあるのも事実です。私は、患者さんが「なるべく自分の歯を残したい」とお考えであれば、その思いに寄り添って、できるだけ残せる可能性を一緒に探したいと思っています。まずは気軽にご相談ください。
よくあるご質問——歯根破折の治療費と保証について
📝 この記事のまとめ
歯根破折でお悩みの方、まずはご相談ください
「他院で抜くしかないと言われた」という方も、CT検査を含む精密な評価でご状況を丁寧にご説明します。北海道旭川市大町の松本歯科クリニックへ、どうぞお気軽にお問い合わせください。






























